ひらやまさん家

インテリアデザイナーであるひらやまが、ゆるーくタメになりそうなことを書くブログです

内装設計ってどんな仕事?現役インテリアデザイナーが伝える生の声!

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はじめまして ひらやまです

 

僕はインテリアデザイナーとして、いわゆる内装設計をしています

 

そんなことしてるとたまに聞かれるんですよね

 

空間デザイナーとかインテリアデザイナー って、聞こえはいいけど、なにしてんの?」

って

 

 

そうなんですよね、聞こえはいいんですよ

僕も言葉の響きだけでこの仕事をするって決めましたから

 

 

気持ちいですよ

 

合コンの時

「仕事?デザイナーやってます☆」

ってドヤるの

 

 

全然モテないけど

 

 

就活や転職の際、「インテリアデザイン」や「内装設計」と言っても、

 

・なにしてるのか?

・どんなスキルがいるのか?

・残業どうなん?

・給料どうなん?

 

とかいろいろ疑問が湧くと思います

 

そこで、インテリアデザインという仕事を実際にインテリアデザイナーとして働いている私ひらやまが、実体験や聞いた話を元に書いていきたいと思います

 

※圧倒的主観で書いてますので、ご注意を!

(圧倒的な主観です)

全然違う!と感じる方もいるはずですが、私の周りだとこんな感じかなぁ〜って具合です

 

 

 

インテリアデザインってこんな仕事

 

インテリアの中には、「住宅」「店舗」「ホテル」「オフィス」などいろんな種類があります

 

それぞれの種類で専門的な知識が必要にはなりますが、”インテリアデザイン”や”空間デザイン”と言われるこの仕事を一言で言うと

お客様の要望に合わせて、カッコよさと使いやすさが両立された空間を作る仕事

 

 

デザインって聞くと、ビジュアル重視に思えますが、「ただかっこいいからという理由で空間を構築するのではなく、使い勝手などの機能が満たされた上で、見た目の美しさも兼ね備えている」という考えをすることが大事(と僕は思っています)

 

まぁ、この機能と見た目の美しさの両立が非常に難しいんです

 

可愛くて性格がよくて、スタイルもよくて、年上で、ノリまでいい子なんてなかなかいないじゃないですか?

 

多分そういうことなんですよ

 

 

インテリアデザイナーの種類【組織系/アトリエ系/インハウス】

 

インテリアデザイナーは大きく分けて、3つに分かれます

 

・組織系設計事務所

・アトリエ系設計事務所

・会社の一部門で設計をするインハウス系

 

もっと大枠で分けるなら、「組織系 / アトリエ系」と「インハウス」といった感じです

 

2つの大きな違いは、”設計の制約があるか””そもそものバックグラウンド”の違いです

 

インハウスは、会社の一部門として設計部門があるというもの

会社の特性上、メーカーだったら自社製品を優先して使わなければいけなかったり、社内のルールに沿った設計をしなければいけないといった様々な制約が出てくる場合があります

 

 その点、組織系 / アトリエ系は、基本的にインハウスのような制約は受けずに設計ができます

 

そう聞くとインハウスは微妙と思われるのですが、そもそものバックグラウンドの違いとして、会社としての安定というメリットがあります。

 

組織系、アトリエ系も小規模な事務所が多いのが現実です

規模が小さいと、その分給料にも影響が出やすくなります

 

安定した企業基盤で残業もそこそこにきちんと給料をもらい、会社によってはボーナスまで貰いながら設計ができるのはインハウスの強みです

 

 

「組織系/アトリエ系」と「インハウス」の勝手な印象

ぼくの勝手なイメージをまとめてみました

 

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 おしゃれーな感じで、アーティスティックないかにもデザイナーって感じの人はアトリエ系が多く感じます

 

ちなみに僕はインハウスのデザイナーです

ガチ勢に怯えるゴリゴリの社畜勢です

 

 

 

向いている人

 

「デザインが好きな人」

これはもう絶対

 

そこまで!?ってくらいデザイン突き詰めるときありますからね

 

コンセプト考えすぎて1周2週回って概念化しているみたいなことも多々あります

 

お客さん誰も理解できねえよって

 

 

あとは

 

・考えるのが好きな人

コンセプトから、デザインまでとにかく考えます

めっちゃ考えます

頭痛くなるほど考えます

 

とにかく考え抜くので、頭働かせて常に考える癖がある人は向いてると思います

 

・細かいこだわりが持てる人

細かい納まりをめっちゃ考えます

めっちゃ考えます

誰がそんなとこ気にすんの!?ってミリ単位のレベルで考えます

 

また、デザイナーとしてここだけは譲れないこだわりの部分だったり、考え方の芯をしっかり持つことができる人は、お客さんから信頼を得られるので、強みになります

 

というかデザイナーとして想いがないと「こいつ大丈夫か?」ってなります

 

・全体を俯瞰して見れる人

空間を構築する全てのレイヤーをまとめて、一つにしていくのがインテリアデザイナーの仕事です

 

床、壁、天井の仕上げや納まりなどの部分的なところから、それらを組み合わせた空間全体の見え方

 

それだけでなく、空調や照明などの設備系や家具のレイアウト計画など、とにかくいろーーーんなレイヤーを綺麗に一つにまとめなきゃいけないので、一つのことだけに固執せず、全体を俯瞰してみれるというのは物凄い大事だと思います

 

 

 

とは言っても、これらは僕が思う向いている人であって、当てはまらないからインテリアデザインは仕事ができない、いうわけではありません

 

僕にいたっては、コンセプト考えても30分で思考停止しますし、ある程度まで設計詰めていったら「もういいじゃん」って投げやりになりかけますからね

 

 

それでもできてる…はず

 

 

総じてこんな人は向いてる

 インテリアデザイナーに向いているな、と個人的に思うのは

 

・デザインが好き

・考えることが好き

・こだわりがある

・全体を俯瞰して見れる

 

こんな感じの人です

もちろんそうじゃなくても全然やれる

 

必要なスキル

 

やる気があれば大丈夫!

 

とか臭いことは言わずに、実際に実務で使ってるスキルを羅列していきます

 

CAD

手書きで描けるに越したことはないけど、ゾーニングまでできればあとはCADで書く人結構多いです

 

ベクターCAD、オートCADは会社によってほんとバラバラです

 

ただ「オートCAD扱えればベクターは余裕」と舐めた声を聞いたことがあります

 

僕はオートCAD勢なのでベクターを舐めてます

 

PowerPoint

お客さんへの資料作りはパワポで作成が多いです

設計事務所によってはイラレのところもあるとかないとか聞いたことありますが、お客さんに元データを共有することを考えたら、パワポが一番無難です(一般的な会社はイラレをそもそも使えない所が多いから)

 

ただパワポは勝手にできるようになります

 

半年も扱ってれば、名人になれます

 

Photoshop

主に3Dパースの調整に使います

これも使ってたら勝手に身につくはず

 

設計事務所によってはフォトショでパースを書いていくみたいなことを聞いたことなくはないのですが、僕はしたことないです

 

ぶっちゃけそんなスキルないです

職人かよ

 

Illustrator

一部の資料作成以外では、インテリアとしてのサインを入稿の際に、イラレを使います

 

案件によっては凝ったサインする場合もあると思うのです、使うときはめっちゃ使います

 

 

でもほんとに凝ったやつの時はサイン屋さんに外注しましょう

 

餅は餅屋です

 

コミュニケーション能力

これ一番大事です

社内のプロジェクトチームの連携やお客さんとの打ち合わせ、現場の調整など…

 

めっちゃ話します

老若男女問わずめっちゃ話します

 

時には無理を言って協力会社に頑張ってもらうこともあるので、コミュニケーションがうまく取れてる方が何かと有利です

 

なんなら他のスキルが全くなくても、コミュニケーション能力が抜群によければやってけるんじゃないの?って思ったこと何度もあります

 

そのくらいコミュ力は大事!

 

その他

InDesignやスケッチアップとかありますが、ぶっちゃけ僕は使えません

 

設計事務所は使うとか聞いたことなくはないけど…

 

そういうところを踏まえてもインハウスのデザイナーは緩い気がします

 

仕事内容

ロココ調のインテリアにしたいから、ゴージャスな家具置いて〜

 

とかデザインについてメインで考えると思われがちですが、そんなの全体の3割程度くらいだと思ってます

 

あとロココ調のデザインなんて一生かけてもする機会があるかどうか怪しいです

 

 

大まかに仕事内容を分けるとこんな感じです

 

◾️基本設計

(打ち合わせ、資料作成、デザイン、見積もり作成など)

◾️実施設計

(施工図、製作図打ち合わせなど)

◾️工事監理

(管理は別で付いても、現場の調整をします)

 

一般的にデザイナーの仕事と思われてるであろう、デザイン決めはほんの一部にすぎません

 

なんなら働いてから思ったのは、予想以上にデザインの時間がないということ

 

むしろ打ち合わせ資料が間に合わない、他の案件が押してて時間がないといった理由で、デザインはパパッと決めることもぶっちゃけ全然あります

 

だからプライベートの時間にデザインを考える人めちゃくちゃ多いです

そっちの方がゆっくりと時間が取れて、アイディアが沸きやすいとかなんとか…

 

そうすることで、常に仕事に囲まれた状態になるのですが…

 

 

残業 / 給料 / 休暇

 

設計事務所かインハウスかによって全然違います

 

小さい設計事務所、アトリエ系だと寝泊まりはあるし終電で帰るなんて当たり前だし、残業代は出ないなんてことはザラにある(らしい

 

土曜は隔週休みで、毎週確実に休みなのは日曜のみといったところもあります

 

(アトリエで働いてる人に聞いた話だと、給湯室で髪洗って寝泊りしてると言ってました)

 

 

組織系の設計事務所になると、会社としてもしっかりしているので、36協定を無視した時間の勤務はできませんし、ボーナスももらえるところ多いです

 

ほんとに大手になると一般的なボーナスよりもらえてるところもあります

 

 

インハウスの場合、会社としての基盤が他にあるので、基本給は他の一般的な会社と同等貰えて、残業代が出やすいですし、毎日終電まで…とかはあまりない(はず

 

休みも他の会社と同じように、週休2日が多いと思います

 

 

ただ、総じて言えるのは

 

”インテリア含めた建築関係の仕事は仕事量めっちゃ多い!

定時帰りなんて夢のまた夢と思ってた方がいいと思います

 

永遠と仕事おわんないです

 

合コン行く時間なんてないんで

インテリアデザイナーやってます☆」

なんて言う機会がそもそもほぼないです

最初に書いたやつ嘘です すみません”

 

ということです

 

合コンなんて半年に1回いけるかどうかって感じです

 

 

(勝手なイメージによる)比較まとめ

残業…インハウス>>組織系>>アトリエ系の順で少ない

 

給料…大手組織系≧インハウス(会社によって違う)>>>アトリエ系

 

休暇…インハウス>組織系>>>アトリエ系

 

 

建築とインテリアの関わり(建築から離れたい人用)

 

これは僕個人がすごく書きたい内容です

 

インテリアデザイナーの職に就こうとする人って

 

建築が好き!(ゴリゴリの建築出身)

 

建築よくわからんけど、インテリアは好き!

建築学科ではないけど、インテリア系の学校いた人)

 

建築はそんな好きじゃない…けど建築学科だから道が他になさそう…内装ならやれそう

(建築出身だけど、建築の呪縛から逃れられない僕ひらやまタイプ)

 

の3つに分かれる気がしてます

(違ったら鉄筋と一緒にコンクリートに埋めてください)

 

 

その中でも、一番最後の建築から離れたい人に言いたいことは、

 

「正直、建築には関わりある 

だけど大丈夫。細かい建築部分はゼネコンに任せればいいから」

 

 

すごい無責任なこと言いましが、結構当たってると思います

 

別にインテリアデザイナーが構造計算するわけでもないし、建築設計するわけでもないんです

 

“出来上がってる建物の中をいじくるだけなんですよ”

 

だから問題ない!

新築から関わったらまた別だけど、そんときはそんとき対処すればいいんです

そんな案件そんなないですから

 

まとめ

実際にインテリアデザイナー / 空間デザイナーとして働いてる僕が思うことを圧倒的主観で書いてみました

 

やはり建築関係の仕事はどんな職種も、長時間労働当たり前ですし、会社としてもグレーな部分がいろいろと垣間見えます

 

ただ、建築大の苦手だった僕がデザインを仕事にして、楽しいと感じられる瞬間があるくらいにはいい仕事だと思います

 

ぜひ参考にしてみてください!