人生手に入らないものの方が多いから、偶然入手できたら大切にするしかない ~チペワのエンジニアブーツ~
ずっとほしかったものが最近手に入った
ほしいものはたくさんある
永遠とごろごろして、気が向いたら旅ができる自由な時間
そしてそれが可能なありったけのお金
モノだったらバイクがほしい
トリッカーズのブーツもほしいし、ルイスレザーもほしい
食料品乗せるトレーがすべて割れてる冷蔵庫も新調したいな
しかし中にはなかなか手に入りにくくて、困るものもあるだろう
今回のモノもまさにそうだった
ほしいほしいと思ってたら、気づいたころには廃番になっており手に入れるのが困難な状況になっていた
そのモノというのがブーツだ
エンジニアブーツ
チペワの黒スエード仕様のエンジニアブーツである
元々全く同じものを数年前に持っていたのだが、サイズが合わずに売ってしまった
今でも覚えている
売るために段ボールにブーツを詰めながら
「またいつか会おうね」と心の中で愛を語ったことを
同じ商品を買うことはできても、全く同じ個体に出会うことは一生できないのにアホだ
そんな愛の告白から早数年
ぶっちゃけいうとここ1、2年はこのブーツのことを忘れていた
しかし、ただたまたま思い出すことがあり、ちょっと調べてみると発覚したのが「廃番」という情報
さりげなくスマホに表示されたこの2文字に衝撃を受けた
また買えばいいだろうという考えだったのが、もう手に入らない
なんとなく調べた軽い気持ちは、焦りに代わっていった
そこからは毎日そのブーツを探す日々
実店舗に行き店員さんにリサーチをかけるが、なかなか見つからない
何度も同じ店舗に行き、同じ質問を違う店員さんに繰り返し聞いたりもした
たぶんその店舗では「目が細いクソ眼鏡は要注意人物」という情報が流れているはずである
ネットで探すと中古品であることはあるが、ブーツというもの、特にワークブーツは自分で育てていくということに重点を置いているかのでなかなか踏み込めない
しかしネットは海だ
潜れば潜るほどいろいろなものが見えてくる
表面にしか見えていない2次元の世界にメスを入れ、様々な情報が交差する3次元の世界に裸で飛び込んだ
自分でもよくわからないが、とにかく探し回ったということだろう
すると、あるお店に自分のサイズよりワンサイズ小さいものがあることを発見した
中古ながら未使用に近いとの評価で、写真を見る限りソールが減ってることもない
しかしワンサイズ小さいということは…
そう以前持っていたサイズと同じ物ということだ
もともとサイズが小さく手放したので、サイズ感は何となく覚えている
エンジニアブーツは作業靴なのでつま先に鉄板が入っているのだが、その鉄板に指先がいじめられてたので、履く時は指をくしゃっと丸めて、ダンゴムシみたいにして靴に足を収めていた
いじめられてたせいで足の指は学級崩壊寸前
別のにブーツに転校することで危機を逃れたのだ
そんな過去があるから、このサイズを買うかどうか迷った
これには非常に迷わされた
夜寝る前掲載ページを見て、悩みに悩んでたら睡眠時間全然無くなって会社遅刻した日もある
しかし
「アメリカ製であり、個体差がある」
「つま先のスチールを抜けばなんとかなるかもしれない」
「もうベストサイズに近く、ここまできれいな商品に出会うことはないだろう」
「たぶん、というか買わなかったら絶対後悔する」
といういろいろな思いがよぎり、結果購入を決断した
まあ正直言うと、10%オフになってたのが購入の決め手だ
ちなみ探しに探して楽天のブックオフ的なお店に普通にあった
なんともダサい
そしてやっと届いたのがこのブーツだ
そしてなんと新品のタグが付いていた
うれしい誤算とはこのことだ
履いてみると右は意外といい感じだった
ただ、左の親指が...いじめられてる気がする
なんなら小指も若干当たってる気がする
まあ今のところは様子見という感じだ
しかし一番気になるのが、外見だ
外面もなんかちっちゃく見える
名探偵コナンの足だけバージョンになったみたい
ただエンジニアブーツというものは、でか履きするものではなくジャストサイズで履くものだと思っているから、外見は2の次ということにしたい
そもそもジャストサイズではないが
最近はコロナの影響で在宅勤務になっている
外に行けないのにブーツなんて買ってどうしようと思っていたが、新品が来たら話は違う
とにかく家で履いて、無駄に屈伸してエイジングを進めたいと思っている
ソールが一切すり減ってないのに、シャフトは一丁前にくたくたになってるという、筋肉ムキムキおじいちゃんみたいなアンバランスさを目指したい
人生手に入らないものの方が多いと思ってる
良いなー、ほしいなーで終わることが多い中、このブーツは思わず手に入れることができた
せっかく手に入ったものなんだからちょっと合わないからって手放すことなく、大切にしていきたい